世界最大手の投資持株会社バークシャー・ハサウェイの筆頭株主、会長兼最高経営責任者(CEO)で、投資家、経営者、資産家で知られるウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏がこのほど、「暗号資産(仮想通貨)は基本的に価値がなく、何も生み出すものはない」と断じて、「私はいかなる仮想通貨も所有しておらず、今後も所有することは決してない」と語りました。
ビットコインを「殺鼠剤の2乗」と酷評した考えは変わらない
バフェット氏はCNBC番組とのインタビュー(2020年2月24日)に応えて、仮想通貨は「価値に関して言えばゼロである」と語りました。2日前の22日、株主に向けた年次書簡を公表した直後の発言です。
バフェット氏は長年、世界最大のデジタルコインであるビットコイン(BTC)を批判する人として知られてきました。同氏は18年、ビットコインを「殺鼠剤を2乗したようなもの」と辛らつに批判しました。以来その姿勢は変わりません。
昨年、仮想通貨トロン(Tron)の創設者でファイル共有ソフトウエア、ビットトレント(BitTorrent)社CEOであるジャスティン・サン(Justin Sun)氏は、バフェット氏の変心を試みようと、同氏との昼食会の開催を457万ドル(約4億7,000万円)で落札しました。2人は今年になってようやく1月23日、夕食会で顔を合わせました。
ビットコインは投資ではない
バフェット氏は「私はジャスティンと4人の友人と、極めて友好的に3時間半の夕食を共にした」とコメントしましたが、ビットコインに対する見解は変わらなかったといいます。
バフェット氏とビットコイン(BTC)とのかかわり合いは3年越しです。同氏は18年4月、Yahoo Financeとのインタビューで、「人々が投資目的で購入していると考えるアイテムは2種ある。1つはまさに投資だが、もう1つはそうでないもの」と語り、投資ではないものはビットコインであると断じました。
同氏によると、ビットコインンもしくはほかの仮想通貨を購入した際、「あなた方は投資しているのではない。投機しているのだ。そうすることが悪いわけではない。しかし、ギャンブルはある種のゲームであって投資ではない」と語りました。
ビットコインは「価値の保存」ではなく「恐怖の保存」か?
夕食会に同席した1人で、イートロ(eToro)の共同創業者兼CEOのヨニ・アッシア(Yoni Assia)氏は、バフェット氏の投資マインドについて理解を示し、「バフェット氏は価値を生み出す企業を信じている。ビットコインはそのように明白な指標を持ち合わせていないので、ビットコインに価値を見いだせないのだろう」と語りました。
アッシア氏はさらに「同氏の目には、ビットコインは『価値の保存』ではなく、『恐怖の保存』である。彼の考えでは、市場の崩壊が予測される対象に投資することは、好ましい戦略ではない」とコメントしました。
アッシア氏はちなみに昨年、ブロックチェーン技術を通じて富の不平等を減らそうと試みる「GoodDollar」イニシアチブを開始しました。GoodDollarは世界的にオープンソースの新しい仮想通貨であり、世界的規模でユニバーサルベーシックインカム(最低限所得保障、UBI)を適用して、すべての人にお金を分配する運動(GoodDollar.org)です。
参考資料:https://coinchoice.net/warren-buffett-claims-bitcoin-has-no-value_202003/
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局