クラウドストレージサービスを提供するBackblazeが、自社のデータセンターで使用しているHDDの故障率をまとめたデータの2019年版を公開しました。12万台を超えるHDDのデータがメーカーおよびデータ容量別に整理されており、どのモデルの故障率が高い傾向にあるのかがよくわかります。2019年末にBackblazeのデータ用ストレージとして稼働していたHDDは12万2658台。そこからテスト目的で使われていたHDDや、稼働日数の総計が5000日未満で、統計的に有意な台数とは言えないモデルを除いた12万2507台のHDDからデータを収集した結果は以下の通りです。全HDDの2019年における年間故障率(AFR)は平均1.89%と、2018年の1.25%から0.74ポイント悪化。2019年に故障が一度もなかった4TBのHDDは、稼働台数が99台と少ない東芝製のモデル(MD04ABA400V)のみでした。
https://i.gzn.jp/img/2020/02/12/backblaze-hard-drive-stats-2019/01_m.png2018年から2019年にかけて年間故障率が悪化した主な要因は2つあるとのこと。1つ目はSeagate製の8TBモデルがライフサイクルの中盤にさしかかり、年間故障率が悪化し始めた点です。年間故障率自体は懸念するほどの高さではありませんが、全体のHDD台数に占める割合が高いため、年間故障率の平均を押し上げる結果になりました。2つ目は稼働台数が3万台以上と多いSeagate製の12TBモデルの年間故障率が通常よりも高い点。この原因については現在調査中であり、Seagateと協力して解決していくとのこと。
https://i.gzn.jp/img/2020/02/12/backblaze-hard-drive-stats-2019/02_m.pngBackblazeでは2019年に8800台のHDDをすべて12TBモデルに換装するなど、大容量化を図った結果、総容量は2018年から181PB(18万1000TB)増加させることに成功。使用するHDDのメーカーの多様性も改善しており、2018年には78.15%を占めたSeagate製モデルは73.28%に、HGST製モデルは20.77%から23.69%に、東芝製は1.34%から3.03%と、Seagateへの偏重が改善しています。最後に、2019年末時点においてBackblazeで運用されていたすべてのモデルについて、2013年の稼働開始から2019年末までの故障率を総計したデータは以下。HGST製モデルはすべて故障率1%を切っており、驚異的な信頼性を誇っています。稼働台数は少ないものの、東芝製のモデルも低い故障率で推移しています。
https://i.gzn.jp/img/2020/02/12/backblaze-hard-drive-stats-2019/03_m.pngBackblazeでは2013年から毎年自社で運用するHDDのデータを公開しており、下記から各年のデータを参照することができます。Backblaze Hard Drive Stats
https://www.backblaze.com/b2/hard-drive-test-data.htmlhttps://gigazine.net/news/20200212-backblaze-hard-drive-stats-2019/
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Source: 稼げるまとめ速報