テッククランチ創業者マイケル・アリントン氏が率いる暗号資産ベンチャーキャピタル、アリントン・キャピタル・マネジメント(Arrington Capital Management)が、ブロックチェーンのアルゴランド(Algorand)で展開するプロジェクトを投資ターゲットに据えた1億ドル規模のファンドを立ち上げる。
「Arrington Algo Growth Fund:AAGF)」と呼ばれるこのファンドは、トークンと株式に投資していくと、アリントン氏はCoinDeskのインタビューで述べた。主力ファンドであり、3月には運用資産残高が2億3670万ドルと報告された「Arrington XRP Capital Fund」に次ぐ、同社2つ目の暗号資産に特化したファンドになる。
アリントン・キャピタル全体では現在、運用資産残高は10億ドルを超えている。
暗号技術者のシルビオ・ミカリ(Slivio Micali)氏が開発したプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーンのアルゴランドには、現在までに5億ドルを超える資金が投下されてきた。アルゴランドへの投資を計画するファンドは増加傾向にあり、AAGFもその一つだ。
AAGFは、ノンファンジブルトークンから、アルゴランドを地方自治体のプロジェクトに使うためのマイアミとのパートナーシップに至るまで、様々なプロジェクトへの投資を行う。すべては、アルゴランドのエコシステム発展を加速するための取り組みだと、アリントン氏は言う。
「私たちのLP(リミテッド・パートナー)には、アルゴランドのビジョンに共感し、拡大を続けるそのエコシステムを、新たな商品やサービスを通じて支援しようとする投資家たちが含まれている」とアリントン氏。「さらなる投資家を引き込むかもしれない。私も個人的に、このファンドに投資している」
アルゴランドは、その他のプロトコル同様、収益性の高い分散型金融(DeFi)における競争で、優位に立とうと必死だ。1100万アドレスという数字は、DeFiセクターをけん引するイーサリアムの1億5700万には遠く及ばないが、取引処理能力とスピードという点では、アルゴランドの方がはるかに機敏だ。そうではあっても、アルゴランドには他のチェーンが持っているような、確立されたDeFiエコシステムが存在しない。
しかし、それも変化し始める可能性がある。「損失の出ない抽選」であり、アルゴランド初のネイティブDeFiアプリケーションの「Yieldly」は、5日のローンチ以降、預け入れ資産(TVL)が1100万ドルを超えた。
アルゴランドのマーケティング責任者、ケリ・カラハン(Keli Callaghan)氏は、アルゴランドのコミュニティからの資金援助を受けてローンチされたYieldlyは、すでに大人気となっていると話す。
また、アルゴランドではより中央集権的な分野でもチャンスを獲得しようとしていると、カラハン氏は続けた。それには、金融機関がDeFiインフラを使えるようにしたり、中央銀行にデジタル通貨を送金する方法を提供するプロジェクトなどが含まれる。
「私たちの見方は、どちらかがもう一方を追い抜く、どちらかが勝利してもう一方は無用になるというものではなくて、2つがまとまっていくというものだ」とカラハン氏は述べる。銀行、企業、DeFiの間の「架け橋をサポートする存在と自らを捉えている」と語った。
アリントン・キャピタルは、2017年に1億ドルの資金でローンチされたXRPファンドとして知られている。同社は他の企業が距離をおいても、難題を抱えたリップル・ラボ(Ripple Labs)のXRPを見捨てなかった。
「私たちはリップルとXRPに非常に忠実であり、そのエコシステムを信じている」とアリントン氏。「しかし、複数のチェーンが存在する世界でもある」
XRPコミュニティがどのような反応をするかと聞かれると、「私自身もその答えに興味津々だ。見てのお楽しみだ」と答えた。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/112701/
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局