仮想通貨ビットコイン(BTC)の半減期までまもなく1カ月。新たなビットコインの供給量が一大イベントは仮想通貨上昇のきっかけになるのか?
今回の半減期では、ブロックを作成するマイナーに対する報酬が12.5BTCから6.25BTCに半減される。需給の関係が変わることから、ビットコインの価格に対してポジティブと見るのが一般的だ。しかし、すでに半減期の効果を織り込んでいるという見方もあり、市場関係者の間では議論が続いている。
過去2回のビットコイン半減期と価格
(出典:CoinMetrics「ビットコイン価格(米ドル)と過去2回の半減期」)
懐疑派「マーケットは合理的」説
半減期の効果に懐疑的な人がよく指摘するのが、半減期の日にちも最終的な供給量も事前に公表されているので合理的なマーケットはすでに消化しているとする説だ。「効率的市場仮説(EMH)」とも呼ばれている。
肯定派「まだ知らない人がいる」説
全ての市場参加者が半減期の存在や半減期の重要性に気づいているわけではなく、半減期が近づくにつれて議論が高まることで価格の押し上げ効果が生まれると主張するのが半減期の肯定派だ。実際、過去2回の半減期では価格が上がった。
ただ、コインメトリックス が指摘するように、懐疑派は「たとえ全ての市場参加者が気づいていなくても、十分な量の資本を持っている少数の市場参加者が情報を使って価格を動かせば事足りる」と反論する。
これまで市場関係者はビットコイン半減期に対してどのような発言をしてきたのか?また、データは何を示唆しているのか?以下にまとめた。
ビットコイン半減期 懐疑派
・コインシェアーズ最高戦略責任者(CSO)メルテム・デミローズ氏「ビットコイン価格で思惑買い(売り)をしたい企業はデリバティブでトレードするだろう」
・パンテラキャピタルのパートナー、ポール・ヴェラディッタキット氏「ビットコインの半減期はもう織り込まれている」
・テクニカル分析家のピーター・ブラント氏「正直言って半減期はイベントではない」
・テクニカル分析家のアレッシオ・ラスターニ氏「人々は希望的観測で半減期を取り上げていると思う」
・アルゴリズムを使った投資管理プラットフォームのストゥリクス・リバイアサン「半減期で上昇説は幻想」
・仮想通貨取引所ビットメックス「ビットコインネットワークのハッシュレートが30~35%低下する可能性」
・昨年12月にロイターの取材に答えた関係者「供給量の減少は以前より織り込まれている」
ビットコイン半減期 肯定派
・ビットコインのストック・フローモデル創設者PlanB 「次の半減期まで1万8400ドル~1万3600ドルまで上昇」
・仮想通貨インフルエンサーCrypto₿ull「2回目の半減期から単純計算で5333%をプラスしたら今回は3万4838ドルまで上がる」
・バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)「需要サイドは増加し、供給サイドは減少する」
・米仮想通貨取引所クラーケン「過去の傾向から期待は高い」
・米ファンドストラット代表トム・リー氏「ビットコインのネットワーク価値は1000億ドル近く増えるだろう」
・モルガン・クリーク・デジタル創業者アンソニー・ポンプリアーノ氏「ビットコインにとってロケットの燃料」
・中国の取引所BTCC創設者のボビー・リー氏「インフレと5月の半減期をきっかけにビットコインは1万ドルを突破し年末までに2万5000ドル到達」
ビットコイン半減期 関連データ
・グーグルトレンド 「ビットコインの半減期(Bitcoin Halving)の検索数は急増」
・ザ・タイ 「メディアによる言及数が過去最高を更新」(2020年2月時点)
参考資料:https://jp.cointelegraph.com/news/so-is-bitcoin-halving-going-to-be-a-trigger
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局