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国内初のIEO第一弾、仮想通貨パレットトークン(PLT)の特徴と魅力とは
投稿日 2021年7月12日 07:00:45 (仮想通貨)
コインチェックで2021年7月1日にIEOを実施する予定のHashPaletteとはどのような会社なのか、運営するプラットフォームであるPaletteとそのトークンであるPLT,やり取りされるNFTについて解説します。
Paletteプラットフォームについて
漫画やアニメなど、様々な媒体が存在しストリーミングサービスが人気の今、消費者が簡単に所有、または売却することは難しくなっています。Paletteはそれらのデジタルコンテンツの流通を促進、可視化するためのプラットフォームです。デジタルコンテンツをNFTの形でブロックチェーン上で管理することで偽造を防止し、所有を明確化ができるとしています。
NFTとはNon-Fungible Tokenの略で、非代替性トークンとも呼ばれます。一般的なトークン(PLT含む)が個別のトークンごとの区別を行わないのに対し、NFTは個別のトークンに識別子が存在し、ユニークな付加価値が追加されます。そのためNFTは権利やモノを紐づけるのに適しており、OpenSeaなどNFTを取り扱うマーケットプレイスではゲームのアイテムやデジタルアートなど、様々なものがNFTとして取引されています。
クロスチェーン技術により複数のブロックチェーンと接続したパレットチェーンは、NFTの流通の要となるべく設計されており、ハブとしての機能を期待されます。そのパレットチェーンの運用するにあたり必要不可欠となるのがユーティリティトークンのパレットトークンです。
コインチェックでのIEO
パレットトークンは2021年7月1日にCoincheck IEOにて購入申し込みを開始しました。1,000,000,000PLTの総発行数のうち230,000,000 PLT(23%)が今回販売予定で、購入金額は一口1000PLT(4050円)から最大2400口(約1000万円)に加え、申込手数料8%が別途加算されます。今回の申込期間は日本時間2021年7月1日正午~7月15日午後6時で、抽選は7月20日に行われます。
IEOとはトークンの発行を取引所が仲介する仕組みで、直接プロジェクトがトークンを発行するICOよりであると言われています。暗号資産取引所がトークンを発行するプロジェクトを審査し、IEOの広報やトークン販売を行います。今度のIEOは2020年8月より計画されていたもので、実施は日本初となる予定です。
IEOが資金調達手法として確立できれば、日本国内の投資家が国内外のプロジェクトへの投資をしやすくなり、プロジェクトのコミュニティ発展にもつながると考えられます。
IEOへの参加のためにはコインチェックの口座が必要になります。Coinpostではコインチェックを筆頭とした取引所の比較も行っています
パレットの運営
イーサリアムのガス代の高騰やイーサリアムの多数の相互関係を考慮し、パレットトークンはコンソーシアムチェーンとして運用されています。東証一部上場企業2社と大手ブロックチェーンプロジェクト4社、暗号資産取引所3社を含む12社が運用しています。
パレットチェーンはNFTに特化した設計となっており、それにより通常の汎用型ブロックチェーンのデメリットの多くを取り除いています。例としてはガス代の安定化、一般ユーザーのガスレス化があげられます。イーサリアムをはじめとする多くのブロックチェーンではガス代の高騰が激しく、また変動も大きいため一般ユーザーの送金に支障をきたしています。
これはDeFi系やブロックチェーンゲームなど、様々なアプリケーションが同じブロックチェーンに混在することで利害が混在していることが原因の一つとして上げられ、パレットチェーンではエンターテインメントのみに利用を絞ることで価格を安定化させようとしています。
また、パレットエコシステムの一環として、HashPortが提供するHashSuiteというNFTシステム基盤を用意することで、アプリケーション開発の障壁を可能な限りなくそうとしています。HashSuiteについてはメインネットローンチ後に提供開始する予定です。
パレットトークン
パレットチェーンの独自トークンはパレットトークン(PLT)であり、ERC-20未確定プロトコルで発行されています。PLTは運営上ではコンセンサスノードの報酬支払やガス代、NFTの売買の通貨として利用され、インセンティブ設計上の要と言えます。パレットトークンがコンソーシアムの偏りを抑制するための動機となるわけです。
様々な企業・プロジェクトがパレットチェーンに参加することでネットワーク全体の価値が上がるとともに、クロスチェーン技術により発行されたNFTはイーサリアム、ネオ、オントロジーのブロックチェーンでも利用できます。また、クロスチェーン先は今後も追加され、プラットフォームはさらに拡張される予定です。
パレットトークンの総発行量1,000,000,000枚のうち、16%はノードオペレーターやコンテンツホルダー、パレットプロジェクトへの参加促進等の運営に利用されます。さらに27%が開発チーム、初期エクイティ投資家へのインセンティブとなり、残りの57%のうち23%がIEOで販売され、購入者のものとなります。最後の34%はエコシステム報酬としてノード運営の報酬やエコシステムの促進に利用されます。なお、ノード運営の報酬はエコシステムの黎明期には総発行量の一部から支払われますが、エコシステムが成熟するにつれてコンテンツの発行手数料から支払われるようになります。
総発行量の全量がIEO直後に流通するわけではなく、IEOにて販売されたパレットトークン以外は当初ロックアップされ、およそ6年かけて徐々に流通することになります。
新規発行とガバナンス投票
初期発行から6年後、すべてのトークンのロックアップが解除された時、PLTの新規発行の提案、投票が可能となります。PLT保有者の全員が投票可能となり、イーサリアム上で行われる投票において3分の2以上の賛成により可決できます。
パレットトークンには販売促進としてのインセンティブだけでなく、ガバナンストークンとしてエコシステムの運営に対する参加券としても機能します。ユーザーはコンセンサスノードに投票することで投票報酬を得、コンセンサスノードはデジタルコンテンツの発行手数料を投票による人気に応じて得ることになります。
調達資金の使途
IEOによる調達資金は35%が新たにパレットを利用するアプリケーションの開発を支援するパレットグラントプログラムに使用される予定で、これによりパレットチェーンへの新規参入障壁を小さくし、エコシステムの拡大を加速する狙いがあると考えられます。また、残りのうち28%はさらにそのアプリケーションの広報など、パレットエコシステムの拡大に利用されます。残りの37%は委託業者への支払いや運営スタッフの給与、予備費として使用されます。
実用例と今後
HashPaletteの提供するソリューションとしてはブロックチェーンのOEMがあげられます。漫画のクラウドファンディングプラットフォームである「コミカブ」はHashPaletteの開発したもので、読み切り漫画の観覧券を販売し、券の転売も認められています。また、HashPaletteに資本参加しているLink-U社はMANGAPLUS by SHUEISHAなどのオンライン漫画プラットフォームなどを手掛けており、似た形でのデジタルコンテンツの頒布、またはマンガアプリでの漫画の所有権の明確化等が予想できます。
ブロックチェーン技術は抽象的でユーザーに直接あらわにするのは難しい面もあります。そのため、 ガス代などを無料化し、ブロックチェーンを意識せずに利用できるパレットプラットフォームは期待されます。仮想通貨を用意しなくとも購入でき、暗号通貨のノウハウがなくともそれを意識せずに利用できるサービス設計はNFTの今後の普及には重要なポイントであり、ブロックチェーンのみならず末端のアプリのUXもプラットフォームの興隆に影響すると考えられます。
IEOの抽選申し込み
Coincheck IEOの抽選申し込みには、仮想通貨取引所コインチェックの口座開設が必要となります。 今後、第2弾、第3弾のIEO上場の可能性もあるため、ますます需要が増すことが想定されます。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=258295
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局
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