大きく価格を伸ばすLINK
チェーンリンク(Chainlink)というプロジェクトのLINKトークンは、2019年に非常に価格のパフォーマンが良かった銘柄の一つです。多くの銘柄の価格パフォーマンスが優れなかった期間に、一貫して上昇トレンドを維持したトークンです。
※メッセージアプリのLINE社も同名のLINKトークンを発行していますが別物です。今回のコラムではこのChainlinkというプロジェクトとトークンの役割を紹介します。
Chainlinkが取り組むオラクル問題とは
Chainlinkはオラクルに関わるプロジェクトです。ブロックチェーンにおけるオラクルとは、ブロックチェーンにブロックチェーン外のデータを送信することを指します。これは今後、スマートコントラクトでさまざまなアプリケーションが稼働をすることになる場合、不可欠な機能になります。
例えば、下記のような条件があったとします。
- ボブとアリスが、3ETH ずつコントラクトのアドレスにデポジットをする。
- サッカーでチーム A とチーム B の試合がある。
- チーム A が買った場合は、ボブが、コントラクトアドレスにデポジットされた 6ETH
を得る。チーム B が買った場合は、アリスが 6ETH を得る。
スマートコントラクトを用いたこのような賭け試合を行う場合は、その試合結果をブロック
チェーンに持ち込むオラクルが必要になります。何故なら、サッカーの試合の結果はブロックチェーンの内部には存在しないからです。
上記の事例であれば、3.のタイミングで任意のオラクルから情報を獲得して、スマートコン
トラクトが執行されます。こういったオラクルの機能は、おおよそ全てのブロックチェーンのアプリケーションに必要になります。
分散型金融(DeFi)の文脈でも今後、トラディショナルな金融市場の株価や指数を参照することがあるでしょうし、その際にもオラクルは必要になります。スマートコントラクトを用いた保険でも不可欠です。例えば、飛行機の遅延に対する保険であれば、飛行機の遅延情報はブロックチェーン内部に無い情報です。こういったブロックチェーン内部に無い情報を送信する橋渡しのような機能を総称してオラクルと呼びます。なお、データベースのオラクルとは別物です。
このブロックチェーンにおけるオラクルの課題は、ブロックチェーンにデータを送信するノードを分散化、検証することが困難であったことです。ブロックチェーン自体は信頼できても、ブロックチェーン上データを送信する人が信頼できなければ結果的にそのシステムは信頼できません。
LINKトークンの役割
ChainlinkのLINkトークンの役割は、ブロックチェーンにデータを送るオラクルノードに信頼を与える役割を与えます。Chainlink上では、オラクルの仕事をしたいノードオペレータとオラクルを提供してほしいアプリケーションがマッチングするマーケットのようなものができています。
ここでオラクルの仕事をしたいノードオペレータは、LINKトークンをスマートコントラクトにデポジットする必要があります。そして、もしこのオラクルノードが不正なデータを送信したり、決められた期間中に継続してデータを送らなければ、デポジットしたLINKトークンがスマートコントラクトによって没収されます。
つまり、Chainlinkのネットワーク内でオラクルを利用する人が増えれば増えるほどLINKトークンの需要も増すことが期待されます。そして、このChainlinkはGoogleなどさまざまな企業と提携しており、今後LINKの需要は伸びるであろうと期待されていることから、LINKトークンの価格が上がっていると言えます。
参考資料:https://coinchoice.net/what-is-link-token_202003/
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局