アメリカ・フロリダ半島から南東に位置する島国のバハマが、携帯電話を活用したデジタル通貨システムの導入準備を進めている。「カテゴリー5」の巨大ハリケーンの猛威にも耐えられる中央銀行デジタル通貨の基盤を築き上げていく。
バハマの中央銀行は7月12日、同国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発状況をレポートにまとめ、公開した。
バハマは2019年9月に大型ハリケーン「ドリアン」の被害み見舞われ、その被害額は34億ドル(約3600億円)にのぼった。同国史上最大級と言われたハリケーンは、バハマの銀行と決済システムを破壊。復旧には多くの時間と費用を要した。
巨大ハリケーン「ドリアン」の被害を知恵に変えるバハマ
一部の銀行やATMは数カ月間にわたりオフラインの状態が続いたが、「携帯電話はドリアンが去った後、おおむね数日以内に復旧した」と同レポートは述べる。
デジタル通貨の機能を携帯電話に組み込むことで、自然災害からの復旧を早めることができると、同国の中央銀行は考えている。また保険金の請求申請など、災害後の重要な復旧対策を容易にすることができる。
「ハリケーン・ドリアンの影響は、大きなメリットとして実を結ぼうとしている。災害後の決済システムの迅速な復旧が可能になる」(同レポート)
また、携帯電話を主軸に置くCBDCシステムは、銀行での待ち時間や物理的な両替作業にかかる手間と時間を省き、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的感染)が続く状況においても有効な手段だと、レポートは述べる。
現在、「プロジェクト・サンドダラー(Project Sand Dollar)」と名づけられたバハマのCBDCプロジェクトは、アバコ島で試験運用が行われている。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/71883/
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局