豪州ACCCがメタ社を調査
オーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)は、暗号資産(仮想通貨)詐欺の広告がフェイスブックに掲載されていた件で、米メタ社を調査している。地元メディアが報道した。
ACCCは、メタ社がフェイスブックのプラットフォームで詐欺プロジェクトの広告を掲載していたことで、詐欺師が、被害者から数十万ドルを詐取することにつながったと主張している。
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)とは
市場における競争と公正な取引を促進するオーストラリアの行政機関。市場競争に反するような行為や、消費者に有害な行為を阻止することも役割としている。
▶️仮想通貨用語集
ACCCのロッド・シムズ委員長は、次のように説明した。
メタ社は、消費者が広告内容に誤って誘導されないように、また詐欺師が被害者に接触するのを防ぐために、フェイスブックのプラットフォームで、不適当な広告を検出、掲載防止、削除する努力をもっとすべきだ。
大手企業会長も類似の訴え
3日には、オーストラリアの鉄鉱石大手フォーテスキュー・メタルズ・グループのアンドリュー・フォレスト会長が、類似した内容でメタ社を告訴すると発表したところだった。
経緯としては、フォレスト氏の名前を勝手に使い、同氏の「投資戦略」を教えると騙っていた詐欺プロジェクトの広告が、フェイスブックに掲載されていたことがある。フォレスト氏が、「仮想通貨取引によって、密かに巨額の富を築いた」とする虚偽の広告もあった。
これを受けて、フォレスト氏はプラットフォームの監視を強化するようフェイスブックに繰り返し要請していたが、今回裁判に訴えた格好だ。
フォレスト氏は、オーストラリアの刑事法の下で訴訟を起こすために当局より承認を得てから、西オーストラリア州の裁判所で刑事告発を行う予定だという。現在のところ、3月に初公判が行われる見込みである。
ACCCの調査は、このフォレスト氏の件と直接的な関係はない模様だ。ACCCのシムズ委員長は、次のように述べた。
フォレスト氏の訴訟は、ACCCが調査しているものと類似の広告に関するものだが、ACCCの調査は、法律上の異なる問題に関わる別個のものだ。フォレスト氏の訴訟は、連邦刑法に基づいて行われているが、ACCCは、メタ社の行為が消費者法の下で問題があるかどうかを検証している。
メタ社の声明
一方、メタ社は、詐欺師をプラットフォームから排除するとして、次のような声明を発表した。
私たちは、詐欺的な広告を配信停止するために多面的なアプローチを取り、 そうした広告自体を検出し、却下するだけでなく、広告主が私たちのサービスを利用できないようにする。場合によっては、私たちのポリシーを遵守させるために裁判も起こす。
仮想通貨詐欺は、近年様々な形式を取っており、その中には今回のケースのように、ソーシャルネットワークサイトを利用したものも見られている。特に「必ず儲かる」や「リスクはない」など根拠のない宣伝文句には気を付けるよう、様々な機関が呼びかけているところだ。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=317761
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局