アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備銀行)は新型コロナウイルスに汚染していない紙幣を国内に流通させる準備を進めている──だが、まだそのタイミングではない。連邦準備銀行のひとつ、フィラデルフィア連邦準備銀行の広報担当者が語った。
現金の破壊
現在のところ、FRBは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために「現金の破壊」が必要とは考えていない。新型コロナウイルスはアメリカ東海岸、西海岸の広い地域で急速に拡大し、アメリカは外出禁止と不要不急な商取引の停止を強いられている。
だが感染拡大のほとんどは「人と人の接触」によるもので、現金の交換によるものではないとフィラデルフィア連銀の広報担当者、ジョーイ・リー(Joey Lee)氏はCDC(疾病管理予防センター)の見解を引用して語った。
そのため、FRBによると感染の激しい地域から集められた、ウイルスに汚染された可能性の高い紙幣を破壊する必要性はない。香港の英字新聞サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)によると、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は2月、新型コロナウイルスの感染リスクが高い地域で使われた紙幣をすべて回収し、この処理を行ったと伝えられた。
「FRBは現金の破壊を考えていないが、連邦準備制度は常に不足の事態に備えて新しい紙幣をストックしており、公に流通させることができる。さらにCDCと密接に連絡を取っており、新型コロナウイルスの感染拡大についての最新の知見を把握している」とリー氏は語った。
処理手順の変更
FRBはここ数日の間に、金利引下げ、好調なアメリカ経済を維持するための取り組みなど一連のプログラムを発表した。
さらにこうしたマクロ政策に加えて、新型コロナウイルスはFRBの紙幣の扱い方も変えている。
例えば、リー氏によると海外から戻ってきた米ドル──最初はアジア、今はヨーロッパも──の検疫が始まっている。
「予防措置として、アジアとヨーロッパから送られてきた通貨を受け取る連邦準備銀行における処理手順は修正され、処理前に7〜10日間の保有期間を取ることになった」
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/45231/
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局