スタンダードキャピタル株式会社が2月7日、ネム(NEM)ブロックチェーンなどを活用しセキュリティソリューションを展開するLuxTagとパートナーシップの締結を発表した。パートナーシップの締結により、ブロックチェーンを活用した安全なSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)市場の構築により、新たな経済圏の創出を目指す。
手軽で利便性の高い金融ネットワーク構築へ
STOは、ブロックチェーン上で発行される証券のことで政府機関などに正式に発行と販売が認められたトークンだ。ブロックチェーンを介すことで自由に取引を行うことができる。世界には、銀行口座を持てない人や零細企業の事業者が存在する。LuxTagとスタンダートキャピタルでは、そんな人たちに対しても手軽なコストで利便性の高い金融ネットワーク構築をはじめとし、各国における金融デジタル化への対応の支援も行うようだ。
マレーシアのスタートアップ企業であるLuxTagは、ネム(NEM)を始めとするブロックチェーン技術を偽造防止や所有者移転のために活用するサービスを手掛ける。所有権をブロックチェーン上に記録することで、偽造品や盗難品でないことを手軽に確認することができる。高級時計や卒業証明など重要書類の偽造防止や所有者移転に役立つ。
世界中でオンラインショッピングが成長し続けており、スタティスタ(Statista)の調査によると、2019年末までに19億2,000万人のグローバルデジタルバイヤーが存在し、eコマースの売上は世界中の小売売上の13.7%を占めると予想されている。一方で、eコマースの爆発的な成長の裏には、偽造製品もあふれている。特にオンライン市場では製品がユーザーに届けられるまで本物かを確認する方法はない。LuxTagのようにブロックチェーンを活用し製品にタグ付けすることで偽造防止や所有権の証明、製品の追跡などを行うことができる。
STOに関する動き
LuxTagは、STO法的準拠の困難度が世界的にも高いとされているマレーシアで、ネム(NEM)、ビットコイン(BTC)などを介した出資を、クラウドファンディングで受け入れる許可を得た。スタンダードキャピタル株式会社は、ブロックチェーンを活用した金融サービスの開発研究に取り組む。金融包括への取り組みがマレーシアで広がることで、金融サービスを利用できなかった人々の生活水準が向上し、経済活動の促進が図れるとしパートナーシップの締結をした。お互いに技術を提供しながら、マレーシアでのSTO市場構築を進めるとともに、課題解決において協力していくとしている。
STOに関しては、日本でも今後注目されていくこととなるだろう。2020年4月には改正金融証券取引法が施行されることもあり、証券会社6社が日本STO協会を設立。また、MUFGと野村はセキュリティトークンの発行や流通を手掛ける米セキュリタイズに出資を発表した。2020年以降、これらの動きが今後世界中でも活発になると予想される。
参考資料:https://coinchoice.net/standardcapital-and-luxtag_202002/
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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局